Top Exhibitions もう一人の娘には、手と足の仕草に特徴がある。
一覧へ戻る
Exhibitions
野村浩

もう一人の娘には、手と足の仕草に特徴がある。

2017年10月7日(土) - 10月22日(日)
​©Hiroshi Nomura
2017年10月7日(土)− 10月22日(日)
*初日10/7のみ16:00-20:00
木~土 13:00-19:00
水 16:00-22:00
日 13:00-18:00
休廊日:月・火・祝
オープニングレセプション: 2017/10/7(土) 18:00〜20:00

Introduction

POETIC SCAPEでは2017年10月7日より22日まで、野村浩の個展『もう一人の娘には、手と足の仕草に特徴がある。』を開催致します。今年3月に開催した個展『Doppelopment』の対となる作品です。

Doppelopmentとは「自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種」を指すドイツ語 【Doppelgänger】(ドッペルゲンガー)と、写真の現像を意味する英語 【Development】から野村が作った造語です。野村は一人娘の「はな」を同じ場所で複数回撮影し画像を合成させる「ドッペル現像」(野村)により、もう一人の女の子「なな」を生み出しました。写真が嘘をつくことは今や概念的には誰でもわかっていることですが、その2人の少女の写真がダイアン・アーバスや牛腸茂雄による双子写真の名作を巧みに引用しつつ、美しいモノクロームプリントのかたちで目の前に提示された時、私達はデジタル技術全盛の現代でも『写真に写ったことは真実である』という写真にまつわる神話がいまだ有効であると確認したのでした。そしてその後野村自身も、自らが生み出したもう一人の娘の「存在」に、強く影響されるようになっていったのです。

-写真の中のもうひとりの娘、ふたたび-
「ドッペルゲンガーを見ると、死んじゃうんだよね?」 娘のはなが言った。 私は、「大丈夫、死なないよ。」と答えた。 ドッペル現像して以来、一人娘のはずが、 もうひとり増えたような不思議な気がして、 写真をみるたびに気配が増していく。 異国では、ドッペルゲンガーを見たら、 その人の名前を書いた紙や写真を川に流して 厄払いするらしいと何処かのウェブサイトに 書いてあったのを思い出した。 ストックしてあった、写真データを漁り、 写真の中に居る なな だけの本を作ろうと考えた。 前の写真集の並びに習い、置き換えた。 意外にも向こう側の景色は、カラーになった。 ひとりは、はな。もうひとりは、なな。 どちらも八歳で、もうすぐ九歳になる。-野村浩-

Profile

野村浩
Hiroshi Nomura

1995年 東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了。在学中から写真を中心にメディアを横断する作品を発表し続けている。2018年には写真とカメラにまつわる ”写真論”コミック本「CAMERAer」を上梓。また野村をゲストキュレーターに招いた平成30年度横浜市所蔵カメラ・写真コレクション展「暗くて明るいカメラーの部屋」(横浜市民ギャラリーあざみ野、2019年)は大きな反響を呼び、同年11月から中国・成都のA4 Art Museumにて巡回展が開催された。
主な個展に、1997年「THE GENESIS OF THE EXDORA WORLD」(Taka Ishii Gallery/東京)、2008年「目印商品 展」( LOGOS GALLERY/東京)、2020年「Merandi」(POETIC SCAPE/東京)など。
海外の作品展示では、「PHOTOESPAÑA 2012 Asia Serendipity(2012年/スペイン)、Belfast Photo Festival(2019年/北アイルランド)など多数。主な著書に「EYES」(2007年/赤々舎)「Slash」(2010年/N/T WORKS)など。キヤノン写真新世紀第3回(1992年)、第5回(1993年)公募優秀賞、第31回写真の会賞(2019年)受賞